「有」と「是」の違い
「是」の代わりに「有」を用いた誤り
- 例1
- 誤:(図書館の前にある建物は本屋1件だけのとき)图书馆的前面有书店。
- 正:(図書館の前にある建物は本屋1件だけのとき)图书馆的前面是书店。
- 例2
- 誤:我后面有田中。
- 正:我后面是田中。
分析:“有”は存在を表します。この時、この「存在」は必ずしも唯一無二のものではなく、他にもあることを意味しています。例1では、図書館の前にある建物は本屋1件だけで、本屋以外の別の建物がないとき、このような場合には、”有”を用いるのは明らかに不適切で、“是”を用いるべきです。
存在を表す“有”では、目的語は通常は1つしかない固有名詞を用いることはできません。例2は存在を表す文であり、”有”の目的語、「田中」は固有名詞なのでこの文は成り立ちません。”有”は“是”に改めるべきです。”有”と“是”はどちらも存在を表すことができますが、意味と用法は異なります。日本の学生には、この点を軽視し、同様のものと考える傾向があります。
「有」と「是」の違いについて
“是”は唯一無二の存在を表します。つまり、対象の事物以外には存在しない場合に使われます。しかし、“有”はこのような場合には用いられません。例えば:
- 桌子上是书。(桌子上除了书没有别的东西,都是书。)
- 桌子上有书。(桌子上除了书还有别的东西。)
- 图书馆前面是电影院。(除了电影院以外没有别的建筑物了。)
- 图书馆前面是电影院。(除了电影院以外,可能有邮局,有饭店等等。)
“有”が表す目的語は通常は1つしかない固有名詞ではあり得ません。(例外は列挙や対比をする場合です。)“是”の目的語にはこのような制限はありません。例えば:
- 誤:天安门广场有天安门。
- 正:南边是北京大学。
- 正:前面是故宫。